スピリチュアルと宗教はどう違うの?

スピリチュアルと宗教の違い

スピリチュアルと宗教を同じものだと思っている人はいます。
しかしこの2つは別のもので、それぞれの特徴があります。

第一に目的です。
宗教は人を救い、現世の苦痛や罪から免れることを目的としています。
ですから、多くの宗教の根本には、現世で義や功徳などの善行を積み上げましょう、と謳っています。

スピリチュアルは、言わば現世を肯定するために、自分自身を知ることを目的としています。
自分は何者なのか、何がしたいのか、幸せな生き方は?こうしたことを目的としているのです。

ただし、信仰宗教の中にはスピリチュアル寄りの傾向が強くなっているものもあるため、全てに当てはまるものではありません。

第二に目的を達成するための方法です。
宗教は、救いを求めることで、世界の成り立ちを知り、死後の世界を学びます。
これは自分の存在を見つめ直すためであり、そのことで現世の苦痛や罪から免れるために教えに従って善行を積むのです。

スピリチュアルでは、死後の世界を重視することはありません。
死後よりも、むしろ“前世”を重視します。

そして『絶対的存在』についてです。
宗教では、神様という人間とは全くかけ離れたエネルギーを持つ対象があります。
そして神様への奉仕活動が求められ、神様と人間の間に絶対的な格差があり、人間は神様に仕えなければならないとしています。

スピリチュアルでは、神様は絶対的な存在はではありません。
スピリチュアルでは神様は人間と共生し、そのエネルギーで人間の活動が助けられていると考えられています。
信仰や崇拝などの儀礼は必要ありません。

ただし、どちらが正しいということではありません。
スピリチュアルと宗教は別のものではありますが、否定し合う関係ではないのです。

日本におけるスピリチュアルと宗教

スピリチュアルという言葉は英語です。
意味は、“神聖な”“聖霊の”“魂の”“精神の”“精神的な”“教会に関する事柄”などになっていますが、“宗教的な”という意味もあります。
ということは、スピリチュアルと宗教は同じ意味だということになってしまいます。
確かに英語を直訳すると、宗教色は強いですね。

しかし日本におけるスピリチュアルは、また別の捉え方をしています。
日本では、スピリチュアルを“霊的な”という意味付けをしており、どちらかというと“精神世界”を受け継いだ言葉として使われています。
つまりこのことから、日本ではスピリチュアルが宗教との関わりを持っていないことを示しています。
宗教的な意味合いよりも霊的な思想をもっており、スピリチュアルと宗教は分類されたものとなっています。

スピリチュアルは自分を肯定すること、宗教は信仰するものを信じること

日本人にとってスピリチュアルは、宗教とは別物という認識があり、精神世界だということは理解できたでしょうか。
しかしそれにしても、スピリチュアルという言葉の印象は、非常に曖昧で掴みどころがないと感じるのではないでしょうか。
人に「スピリチュアルってなに?」と訊かれても、なかなか明確に答えるのは難しいかもしれませんね。

考え方として、人間の本質は魂です。
しかし魂だけでは現世を生きることはできません。
現世を生きるためには、肉体という器が必要なのです。
魂は目に見えるものではありませんが、肉体は見て触ることができるものです。
また逆に、肉体だけでは活動することはできません。
人間は、常に目的を持ち、目標に向かって活き活きと生きていくことができる生き物です。
しかし、人生には様々なことが起こり、辛いことや困難を乗り越えなければいけません。
そのようなとき、人間は目に見えているものだけを捉えて、人生に限界を感じたり、全てをネガティブに捉えたりします。
しかしそうした苦難には必ず意味があり、その先に待っているものが必ずあるのです。
自分が何者なのか、何ができるのか、何を与えられて、何を成し遂げられるのか。
自分のことをより深く知ることで、非常に安定した状態で苦難に立ち向かうことができ、それが単なる苦難ではないことを知るでしょう。
スピリチュアルは、即ち自分を知り、自分を肯定することなのです。

宗教を信仰すると、自分が信仰する宗教が一番だと思い込み、さらにはそれ以外の宗教を否定的に捉えてしまいます。
そうなることでさらに信仰する宗教に執着し、それが極端な形になると世間を騒がせる事件になってしまうこともあるのです。
宗教への執着は、昔から争い事を生むとされています。
そうなるとまるで宗教が悪いもの・怖いもののように捉えられがちですが、実際にはそんなことはありません。
悪いのは宗教そのものではなく、争いを選択する人間なのです。

スピリチュアルと宗教における神様の存在

スピリチュアルと宗教では、『神様』の存在の捉え方が大きく異なります。

スピリチュアルでは神様は決して絶対的な存在ではなく、人間と共存する存在であると捉えられています。
神様は非常に高いエネルギーを持っているため、人間が必要なときには人間の活動を助け、人間は神様の下で安心して生きているという考え方を持っています。

一方宗教では、神様は絶対的な存在であり、神様と人間は全くかけ離れたエネルギーを持つ存在であると捉えられています。
宗教での神様とは、その宗教特有の『神様』という存在があり、神様への奉仕活動を行うことが徳を積むことになり、神様と人間の間に絶対的な格差があるとされています。
人間は神様に仕えなければならず、奉仕することによって自身の平和な生活を手に入れることができていると考えます。

このようにスピリチュアルと宗教では、神様という存在に対して全く異なる捉え方をしているのです。

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