オウム返しの意味

『オウム返し』は一つのコミュニケーションスキルであり、様々な場面で使われています。
相手が言った言葉をそのまま返す『オウム返し』は、悩みを相談されたときや子どもの話を聞くとき、或いはクレーム処理などでも相手に心理的効果を与える方法です。
ただし、上手く『オウム返し』ができなければ、逆効果になることもありますので安易に考えてはいけません。
例えば、「この間お土産でもらったケーキがすっごく美味しかったの!また太っちゃったよ」と友だちに言われたときに「また太ったの?」と、この部分をオウム返しすると相手は不愉快な気分になることがあるでしょう。
この場合は“もらったケーキが美味しかった”という部分に着目して、「へぇ~、もらったケーキが美味しかったんだ!」が妥当でしょう。
オウム返しをする言葉によって、話の流れはことなります。
この例でいくと、「また太ったの?」の部分をオウム返しすると、友だちが太った話を会話の流れですることになります。
そして「もらったケーキが美味しかったんだ!」の部分をオウム返しすると、ケーキの話を展開することになります。
話の中心が何なのか理解してオウム返しすることで、会話は楽しくもつまらなくもなるのです。

オウム返しは傾聴技法

『オウム返し』には、相手に「理解してくれている」「分かってくれている」と思わせる効果があります。
例えば、「Aランチを2つ、食後にコーヒーとオレンジジュースをお願いします」とファミレスでオーダーした際、「かしこまりました」と言われるのと、「Aランチがお二つ、お飲み物は食後にコーヒーとオレンジジュースですね」と言われるのとでは、どう印象が違いますか。
恐らく、ほとんどの方が後者の「Aランチがお二つ、お飲み物は食後にコーヒーとオレンジジュースですね」と『オウム返し』に言われた方が安心感があるのではないでしょうか。
「きちんと把握している」という安心感は、ファミレスでオーダーするときだけではありません。
悩みを相談したときや、子どもがお母さんに話を聞いてほしいとき、或いはクレームを言うときなど、『オウム返し』は「自分の話をきちんと聞いてもらえている」という安心感を感じることができるのです。

ですから『オウム返し』は、カウンセリングなどでも傾聴技法として使われています。
相手に安心感を与えることで、相手は「もっとこの人に話したい」という気持ちになり、心を開きやすくします。
また、相手を不快にしない『オウム返し』は、しっかりと相手の話に耳を傾け、相手が言いたいことの中心となる部分を返す必要があります。
ですからしっかりと話を聞いて、相手が何を言いたいのかを正しく判断する必要があるのです。
例えば子どもが、「今日は漢字テストでクラスで僕だけ100点取ったんだよ!みんな驚いてたよ!」と言ったときに、「クラスであなただけ100点を取れたの?」と返すのと、「みんな驚いたの?」と返すのではまったく意味が異なりますね。
この場合は“子どもがクラスで一人だけ100点を取った”というところにフォーカスすることが正解で、“みんな驚いていた”ということは後回しでもいい部分です。
適当に話を聞いて、相手の言葉をそのまま返すだけでは相手を不快にさせてしまうこともあるということです。
『オウム返し』を傾聴技法として使う場合は、返す言葉で会話の流れが決まってしまいます。
ですから『オウム返し』では、“きちんと話を聞く”ということが大前提となるのです。

オウム返しのやり方

上記でもお話ししたように、『オウム返し』はただ相手の言葉を繰り返せばいいという訳ではありません。
何度も言うように、相手の話をしっかりと聞くことが大前提です。
大手企業の営業マンやカウンセラーなどは、傾聴トレーニングを行うことで『オウム返し』の技法を身に付けます。
最もやってはいけないやり方に“相手の話の途中でオウム返しする”ということと“相手が伝えたいことと焦点がズレたオウム返しをする”ということと“意味も分からないのにオウム返しで乗り切ろうとする”ということ“ただ同じ言葉を繰り返す”ということがあります。
いずれもついうっかりやってしまいそうなことですので、相手の話をよく聞き、一旦自分の中に受け入れて理解してから返すということを習慣にする必要があるでしょう。
簡単なようで難しいのが『オウム返し』です。
話も聞かずに『オウム返し』をしていては、「もうこの人には何も話したくない」と思われてしまうでしょう。

オウム返しで会話を弾ませるコツ

いかがでしたか?
『オウム返し』は相手の言葉を繰り返すだけですが、簡単なようで難しい一面があることがお分かりいただけたでしょうか。
基本的には“相手が言ったことを繰り返すだけ”ではありますが、それで簡単に相手を満足させることができれば苦労はありませんね。
例えば、『オウム返し』を上手く使いこなせるようになると、自然と会話が弾みますので、相手の人は「この人と話していると楽しい!」という気持ちになるでしょう。
ですから『オウム返し』が上手な人は好感度が高く、人に好かれる傾向にあるのです。

会話を弾ませるには少しコツがあります。
それは“相手の感情面に対してオウム返しをする”ということです。
例えば、「この間、彼氏の浮気が発覚したんだ。もう悔しいしムカつくし絶対に許せない!」と友だちに言われたときに、「浮気してたの?」と返すより「それはムカつくね!」や「許せなくて当然だよ!」などと感情面に対して返した方がより理解してもらえているという感覚を持つことができます。
人は共感されることに安心感を覚えますので、感情面に対して『オウム返し』をすることで会話が弾んだり盛り上がることができるでしょう。
ネガティブな感情もポジティブな感情にも『オウム返し』をする形で共感していることを示すことが可能です。

千里眼

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