リンゲルマン効果(社会的手抜き)とは?リンゲルマン効果の原因と対策について解説!

リンゲルマン効果=社会的手抜き

『リンゲルマン効果』は別名『社会的手抜き』と言われています。
人は多くの場面で集団行動を経験します。
特に子どもの頃~学生時代は、集団で何かを成し遂げるなど、様々な場面で集団行動を経験します。
例えば文化祭。
文化祭の準備は何日もかかるものですが、全校生徒の中には「とても頑張った!」という人もいれば「見てるだけだった」という人もいるでしょう。
さらに準備を経た本番では、大活躍の人と遊んでいるだけの人が居たりもします。
ほかにも、運動会の綱引きを思い出してください。
綱引きは集団で綱を引いて、相手チームよりも少しでもこちらに多く綱を引き寄せた方が勝ちですね。
しかしみんながみんな本気で力いっぱい綱を引いているとは限りません。
中には手抜きをして綱を持って“引いているふり”をしている人もいるでしょう。
リンゲルマン効果(社会的手抜き)とは、このようにみんなが頑張る状況の中でサボる人が出る状況を指しています。
集団の中にあって、「自分一人が手抜きをしてもいいだろう」「自分が頑張らなくてもみんなが頑張ってくれるだろう」という心理効果を意味しているのです。
会議やミーティングの際、一切意見を言わずに黙って時間が過ぎるのを待った経験はありませんか。
それもリンゲルマン効果の一つだと言えるでしょう。
「自分が意見を言わなくても、誰かが言ってくれるだろう」という心理ですね。

一つの作業を行う場合、集団で行動すれば早く終わりそうなイメージを持つ人は多いでしょう。
しかし集団の中には早くできる人もいれば、上手くできない人もいます。
さらには特定の人だけが頑張って、なかなか作業が終わらない中、サボっている人がいるとなると、頑張っている人のモチベーションまで低下させてしまうこともあるのです。

リンゲルマン効果の意味

つまりリンゲルマン効果には、「単独で行うより、集団で行う方が効率が低下する」という意味があります。
これには、「単独で行うより集団の方が全体の効率が低下する」という意味もありますが、「単独で行うよりも集団の方が一人あたりの作業量が低下する」という意味もあります。
例えば、単独で行う効率に比べて、集団で行うときの一人当たりの効率は確実に低下するということです。
他者の存在が個人に与える影響には個人差がありますが、「一生懸命やる」ということへの社会的な圧力は、単独に与えられるものより集団に与えられた方が分散されて小さくなります。
社会的圧力や責任の分散がリンゲルマン効果に影響していると考えられます。
ですから人をやる気にさせるには、圧力や責任が外部から押し付けられたのでは維持できないということです。

リンゲルマン効果が起こる原因

リンゲルマン効果の原因は、集団の中で「自分が頑張らなくても誰かがやってくれるだろう」と人任せにする心理や「集団の中では自分の評価が適切に行われないだろう」という心理が働いていることが考えられます。
前者はサボりたいという心理が働き、集団で行うことにモチベーションを上げることができないことが考えられますね。
また後者では、同じ集団の中で自分と他者の関係性が影響しています。
人は誰でも、自分がやったことに対して適切な評価を受けたいと考えます。
しかし集団になると、自分がやったことが集団の評価となってしまい、他者の評価にも繋がってしまうため、個人のモチベーションを下げることに繋がるのです。
さらに集団で行う場合は、責任の分散がサボることを容易にさせてしまうのです。
単独作業であれば、すべて自分の評価にもなりますが、責任も自分にあると考えます。
しかし集団の場合は自分一人の責任ではないため、責任が軽く感じられるのです。
また、自分がその作業を率先して行うことで「もしも失敗したら・・」と考え、責任の重さから人任せにしてしまうということもあるでしょう。
これは、責任の分散とは逆の心理で、集団の責任を一人で背負いたくないという心理です。

リンゲルマン効果の対策

それでは、リンゲルマン効果は避けることができないのでしょうか。
ここではリンゲルマン効果の対策について考えてみましょう。

個々の存在を重視する

リンゲルマン効果は集団で行うことで起こる、個々のモチベーションや作業力の低下を意味しています。
ですから逆に個々の存在を重視して、できる限り個人に作業をお願いするという方法を取ると良いでしょう。
集団作業では“誰か”がその作業を行うことを望まれますが、その人個人が名指しで頼りにされたりお願いされることにより、モチベーションをUPさせる効果が期待できます。

明確な役割

例えば集団で作業をしなければいけない場合は、個々に明確な役割を与えることでリンゲルマン効果を避けることが可能となります。
自分の役割が明確にあれば、評価も責任も自分にあります。
さらに自分がきちんと作業することで達成できるということが、モチベーションをUPさせるでしょう。

平等にする

人のモチベーションを下げる原因は様々ありますが、不平等であることもまた大きな原因の一つと言って良いでしょう。
「自分はどれだけ頑張っても認められないのに、Aさんはそれほど頑張っていないのに認められている」「頑張っているのは自分だけ」という状況は、人のやる気を根こそぎ奪ってしまいます。
みんなが平等な状況で同様に頑張ることができる環境は、集団で作業を行う際に非常に重要だと言えるでしょう。

評価は分かりやすく見える形で

どれだけ評価をしても、本人に伝わらなければ意味がありません。
頑張ったら頑張った分、評価を与えられるということは、さらにやる気を向上させます。
「頑張ったって仕方がない」そう思わせないことこそが、リンゲルマン効果の対策となるのです。

いかがでしたか。
リンゲルマン効果は誰にでも起こり得ることではありますが、やり方次第で対策をすることが可能だということが分かりましたね。
人間の心理の面白さを感じることができたのではないでしょうか。

千里眼

おすすめの記事